「介護職は女性のイメージが強いけど男性の需要もある?」
「男性が介護職に転職した場合の将来性は?」
今回はそのような疑問をお持ちの方に向けて、介護業界での男性の需要や将来性、男性が介護職として働くメリットとデメリットなどについてまとめてみました。
介護施設での男性職員の需要は高い
介護業界での男性職員のニーズは施設の種類によっても異なりますが、男性の採用を積極的に行っている施設も増えています。「介護は女性の世界だから男性の自分は不利になる」と思って転職を諦めてしまうことはもったいないことです。
男性の場合、訪問介護よりも介護職員の人数が多い施設での仕事を選ぶことをおすすめします。なぜならば、訪問介護は自分一人でたくさんの仕事をこなす必要があります。利用者の多くは高齢者のため、まだまだ男性と女性の立場の違いなどを気にする保守的な考え方の方が多いのです。
とくに排せつ介助については、男性に介助してもらうことに抵抗を感じてしまう利用者もいます。一方、施設ならば女性職員も多いため、必要によって仕事をチェンジすることもできるのです。
また、男性と女性とでは得手不得手が違います。介護の仕事の中には、利用者を持ち上げるように体を起こしたり、重い荷物を持って移動することもあるのです。やはり力作業は、女性よりも男性の方が得意なのではないでしょうか。
介護業界は女性が多いからこそ男性職員が果たす役割は大きい
介護施設で働く人の職種はさまざまなため、事務職や医師も含めれば男性もたくさん働いています。しかし、介護の現場で働く職員は、まだまだ女性の方が多いでしょう。とくに子育てをしながら働いている30代〜50代の女性はとてもたくさんいます。
介護業界に限らず、女性ばかりの職場は「派閥」のようなグループができていることもあります。「グループになっている」ならばすべてがぶつかり合っているというわけではありませんが、人手が足りなくて職員のイライラ度が高い施設ほど、人間関係が悪い傾向があります。
人間関係の悪い施設は女性職員ばかりで占められていることも多いのです。女性しかいないから、女性が苦手な力仕事も女性がやらなければならないし、話題も家庭の話題から離れることはなく、文句や悪口が好きな人がいれば聞きたくなくても耳に入ってきてしまうこともあるかもしれません。
そんな職場に、男性職員が数人でもいれば、職場の雰囲気が変わる可能性もあります。男性と女性とでは話の内容が違います。男性の利用者ならば、会社員から転職してきた男性と話が合うかもしれません。
女性だけでは対応が難しかったことが解決していくだけでも、職場の雰囲気は明るくなるのではないでしょうか。
男性が介護業界で働くメリットとデメリット
仕事のやりがいが最大のメリット
介護業界に男性が転職するメリットは「働きがい」を感じることができることでしょう。会社員として働いていたときにも、自分を必要としている人がいたはずですが、会社内で働いていると、なかなか必要とされている実感はわかないのかもしれません。
しかし、介護の現場では自分を必要としている利用者と直接接し、直接言葉と表情から「必要とされている」ということを実感できるのです。
男性にとって「働きがい」はとても重要なことではないでしょうか。また、職場でも自分が必要とされていることがわかるはずです。力仕事だけでなく、職場のムードメーカーとして男性が果たす役割は大きいものです。
介護業界に男性が転職するメリットは、お金にはかえられないものがあるのかもしれません。
また、他の業界と違い、60代70代でもキャリアアップできて、活躍の場があるというのも介護業界ならではの魅力です。年齢を重ねるごとにリストラの不安に怯えることがないという点は大きなメリットと言えるのではないでしょうか。
デメリットは収入面?介護資格をとれば収入アップも
介護業界に男性が転職するデメリットは「収入面」と「忍耐の必要度」ではないでしょうか。「介護職は給与が少ない」という言葉は、ずっと言われ続けています。
最近になって待遇改善される兆しは見えてきていますが、一流企業やその他の専門職と比べれば、まだまだ給与は安いと感じられるかもしれません。ただ、給与面のデメリットは職場によっては解決できることがあります。
介護業界の給与も会社の給与と同様に施設ごとに違うのです。同じ仕事でも給与が高い会社と安い会社があるように、介護の仕事でも給与が高い施設と安い施設があります。
転職活動をするとき、通勤距離や職場の雰囲気で転職先を決めることも大切ですが、仕事は生活を支えるためのものでもあります。自分が納得できる給与の施設、法人を探してみることも介護の仕事を続けていくポイントでしょう。
また、介護の仕事では資格をとることで給料も上がっていきます。
介護の仕事には、段階的に資格があります。最初は介護職員初任者研修からスタートすることになりますが、着々と勉強して経験を重ねていけば、最終的には介護福祉士やケアマネージャーの資格を取得して、介護のプロとして活躍できるのです。
なんとケアマネージャーになれば、年収600万も可能です。資格取得という目的があれば、仕事にもハリが出ますね。
介護業界に男性が少ない理由の一つに「忍耐力が必要」ということが挙げられるのではないでしょうか。
介護の仕事は、食事の介助や歩行介助など利用者のスピードに合わせて進めなければならないことが意外と多いのです。
女性は、子育ての経験からも忍耐力がついているせいか、比較的じっくりと「待つ」ことができるのですが、物事を効率的に進めたい男性にとっては辛い仕事も含まれているのかもしれません。
介護の仕事は、より早く結果を出すことよりも、一つ一つのプロセスを着実に行うことが求められる仕事です。「焦り」や「いらだち」は、思わぬ事故を招くこともあります。
男性だけに限らず、介護の仕事に転職するときには、仕事内容や転職のしやすさだけで決めるのではなく、自分の性格や適性に合っているのかを冷静に判断することも大切なのではないでしょうか。
介護業界での男性の需要や将来性まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回は、介護業界での男性の需要は将来性などについてまとめてみました。
介護の仕事は、仕事内容が家事と共通している部分が多いため、かつては「女性の仕事」として強いイメージがありました。
しかし、最近は介護の資格がしっかりと構築されてきたせいもあり、会社員を辞めて介護業界に飛び込んでくる男性が増えています。
介護業界のニーズは、これからも増加し、男性職員の需要も増加すると考えられています。メリットとデメリットを知ったうえで、自分らしく働ける方法をみつけてみてはいかがでしょうか。
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