【訪問介護】の仕事内容。身体介護と生活援助のポイント

「訪問介護の仕事って具体的にどんなことをするの？」
「訪問介護員として働くためには資格が必要？」

今回はそんな疑問をお持ちの方に向けて、「訪問介護」に必要な資格や、具体的な仕事内容としての身体介護と生活援助についてご紹介します。

「訪問介護」の仕事には資格が必要

「訪問介護」の職は、介護職員初任者研修か介護福祉士の資格があれば就ける仕事です。

これは「訪問介護」では、施設のように職務を分担できないため、直接利用者の身体に触れてケアする能力が求められるからです。

この仕事は範囲が広く、身体介護と生活援助の二つの主要な部分に分かれます。身体介護では直接的に利用者の身体ケアを行い、生活援助では日常生活のサポートをします。

「訪問介護」への転職を考えている方には、これら二つの分野の内容とポイントを理解しておくことが大切です。

介護の仕事の中に「訪問介護」という仕事があります。

「訪問介護」とは、利用者の自宅に訪問して介護することを言い、訪問介護員（旧ホームヘルパー）と呼ばれることもあります。

利用者は必要な介護によって、施設で介護を受ける人と自宅で暮らしながら短期で施設に行く人、もしくは自宅で「訪問介護」を受ける人に分けられます。

中でも、自宅で介護を受けられる「訪問介護」は人気があり、介護の仕事に転職するならば、ぜひ知っておきたい職種です。

ただ、「訪問介護」を希望する利用者の中には「施設に行かれないのではなく、行きたがらない人」もたくさんいます。特に認知症を発症している人は、見知らぬ人との関わりを嫌う人もいるのです。

「訪問介護」の仕事の多くは、訪問介護員と呼ばれている介護職員初任者研修もしくは介護福祉士の資格を持っている人が行います。

しかし、入浴介助は一人で行えることではありません。入浴介助だけは、別に訪問入浴介護担当者が行います。

訪問入浴介護は、看護師と介護職員2名で行います。訪問入浴介護についてはこちらの記事にまとめていますので、興味がある方はチェックしてみてください。

「訪問介護」では、各利用者の個別のニーズに応じた介護が必要です。利用者の介護度に基づき、提供するサービスの範囲と時間が定められます。

『身体介護』は、食事や洗顔、排せつ支援、移動や着替えの手伝いなど、時間を多く要する主要な業務です。

また、「訪問介護」の範囲は家事支援だけにとどまらず、通院や外出支援も含まれます。外出は利用者にとって楽しみと刺激を提供し、買い物や散歩などの活動は、会話を楽しみながら行う介護の一部です。

「訪問介護」に新しく従事する若い人は、なぜ特定の支援が必要なのか疑問に感じることがあります。

たとえば、「なぜ自力で食事や排せつができるのに、着替えに支援が必要なのか」といった疑問です。

これは、高齢になると身体の柔軟性が低下し、腕を上げたり後ろに回したりする動作が難しくなるためです。

また、着替えに成功しても、服が不適切に着用されて背中が露出してしまうこともあります。

「訪問介護」の仕事では、単に決まった業務をこなすだけでなく、日常的な動作が難しいということに敏感である必要があります。

私たちにとって当たり前のことも、利用者にとってはそうではないことを理解し、寄り添う心が求められる仕事です。

『生活援助』の課題は、適度な支援のバランスを見つけることです。

たとえば、衣類の補修のような仕事では、介護者が速やかに対応することも可能ですが、利用者には自分でできることもあります。

手先の作業は、利用者にとって有意義な活動となり得ます。

介護サービスを過度に提供することで、利用者は自分でできることを失ってしまうと感じることがあります。「何でも代わりにする」よりも、利用者の自立を支援することが重要です。

生活援助には料理、買い物、掃除、洗濯などが含まれますが、特に家族がいる利用者の場合、全ての家事を引き受けすぎないよう注意が必要です。

たとえば料理では、利用者の要望に応えつつ、限られた時間内で効率的に作業を終える能力が求められますが、きんぴらごぼうを作る際に「やわらかく煮てほしい」と言われても、しっかり煮詰めるには時間が必要ですよね。

また、「訪問介護」では医療行為は限られていますが、特定の研修を受けた介護者はたんの吸引や経管栄養のような医療的ケアも行えるようになっています。

介護職の範囲は今後も広がっていくと予想されます。このように、生活援助では、利用者の自立を促しつつ、そのニーズに応じた適切なサポートを提供することが大切です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今回は、「訪問介護」に必要な資格や具体的な仕事内容として『身体介護』と『生活援助』の具体的な内容についてご紹介しました。

実際に訪問介護員として働いている現場の仕事の実態や時給の盲点などはこちらの記事でご紹介していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。