「介護職の新人いじめは多いって聞いたけど本当?」
「新人は使えない!などと言われて、いじめられるのを避ける方法は?」
今回はそんな疑問をお持ちの方に向けて、介護職でよくあると言われる新人いじめのパターンや対策方法についてまとめてみました。
新人は介護職員同士のいじめの標的になりやすい
いじめというと小学生~高校生くらいによくあることだと思われる方も多いかと思いますが、残念ながら社会に出てもあります。個人的には稚拙な子供のいじめより、大人のいじめのやり口のほうが巧妙で遥かに汚く感じます。
それは直接の言葉であったり、集団で陰口を叩いたりなどさまざまですが、子供の頃のように露骨な仲間外れと言うより、表面的には普通の関係を装って陰では悪口を言うなど、本当に質が悪いです。
標的にされやすいのは、やはりどの業界でも新人ではないでしょうか。残念ながら介護の現場でも新人いじめはあります。特に人手不足で新人が入ってきても次々と辞めていく施設では、新人いじめが多い傾向にあるようです。
よくある介護職の新人いじめの内容
介護施設でよくあると言われる新人いじめの内容を紹介します。
オムツ交換を押し付ける
オムツ交換は介護員であれば誰でもやる仕事ですが、それを新人の介護員に押し付ける先輩介護員がいるんです。
長く介護の仕事をしていれば、利用者ごとにどのくらいの量の尿や便がでるのか把握できるようになるのですが、中には毎回多量の便をする利用者さんもいらっしゃいます。
その場合は高確率でオムツから便が溢れているので、オムツ交換だけでなく、ベッドのシーツを交換したり、着替えをしたり、汚れがひどい場合はシャワー浴をしたりなど、本来オムツを交換して終わるだけのはずが他の仕事が2つ3つと増えるわけです。
それをわかっているからこそ、先輩介護員は何食わぬ顔で「○○さんのオムツ交換お願いね」と新人に頼みます。
新人が困るのをわかっていて、一番大変な仕事をわざと頼むのですから相当な意地悪ですよね・・・
夜勤の仮眠時間が先輩のほうが多い
夜勤の仮眠時間は施設によって休める時間はさまざまかと思いますが、先輩介護員が新人と夜勤を組んだ際に、本来平等に休めるはずの仮眠時間を無視して、新人より多く休んだり、または新人には全く休ませないということもあるようです。
夜勤は人が寝ている時間に起きて仕事をしているわけですから、当然、身体的にも精神的にも辛いです。特に新人の頃はただでさえ気が張っているので、かなりキツイはずです。それなのに、本来新人の育成やフォローをしなければいけない立場の人間が多く休むなんて言語道断ではないでしょうか。
無視、仲間外れ、陰口、悪口
これは他の業界にも言えることかもしれませんが、女性スタッフに多いかと思います。介護施設は昔に比べれば男性の介護員も増えてきましたが、まだまだ女性介護員の方が多いです。女性が多い職場では女性同士でグループを作りやすい傾向にあります。
新人がそのグループに属していない場合、少しでも気に入らない事があれば無視したり、集団で陰口、悪口を言ったりします。中には仕事とは全く関係ない容姿についても悪口を言われることもあるようです。
ミスを新人に擦り付ける
先輩介護員が自分の保身のために、ミスを新人に擦り付けるといったこともあります。ヒヤリハット報告書や事故報告書の第一発見者の欄に自分ではなく新人の名前を書くなど、かなり悪質なケースもあります。
他の業界でもよくあることかもしれませんが、介護業界は事故も多いので他の業界よりも実際の件数は多い気がします。
仕事を教えてもらえない
入社してすぐの新人さんは介護経験があるなしにかかわらず、そこの施設での動きや仕事の流れはわかりません。それなのに仕事の流れについて質問しても「他の人に聞いて!」や「今、忙しいから!」など一向に仕事を教えてもらえないということもあるのではないでしょうか。
そのくせ「仕事が遅い」と嫌味を言われたり・・・理不尽極まりないのですが、常に人手不足の職場ではごく普通にみられる光景かもしれません。
介護職の新人いじめに対する対策
あまりにも情けない新人いじめの例が多すぎて愕然としてしまった方もいらっしゃるかもしれませんが、ここからは介護職のいじめに対する対策について解説します。
上司に報告する
先輩からのいじめを受けているということを上司に報告しましょう。上司と言っても介護主任、ケアリーダー、管理者、相談員、社長など、いじめをしている先輩が頭の上がらないような役職のついている上司にいじめの事実を報告しましょう。上手くいけばその先輩は何もしてこなくなりますし、いじめの内容が悪質な場合は、クビになるケースもあります。
気にしない
悪口や陰口をたたかれても気にせず積極的に相手に話しかけたり、仕事を教えてくれるよう頼んでみましょう。かなりメンタルが強くなければできない方法かもしれませんが、介護職はいい意味の鈍感力が必要な職業でもあると思います。それに、ひた向きに仕事を頑張っていれば利用者であれタッフであれ必ず評価してくれる人が現れます。
転職する
最終手段として、他の職場に転職するという方法もあります。
当たり前のように新人いじめが行われている職場では、慢性的な人手不足で新人が入っても十分な教育を行う余裕がなく、新人が入ってもすぐに辞めてしまう傾向があり、「新人は使えない!」「どうせまたすぐ辞めるだろう」というイメージが定着している場合もあります。
いろいろな方法を試してみても改善が見られない場合は、新しい施設に転職してみたほうが良いでしょう。今はハローワークの求人だけでなく、介護専門の転職サイトがあるので昔に比べると理想の職場を探しやすくなっています。
介護専門の転職サイトでは、介護業界の実情に詳しく、内部の人間関係なども把握していることも多いので、新人教育をしっかり行っている職場、人間関係の良い職場への転職も実現しやすいでしょう。
介護職の新人いじめのよくあるパターンと対策方法まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
では最後に、おさらいもかねて要点をまとめていきたいと思います。
よくある介護職の新人いじめの内容
- オムツ交換を押し付ける
- 夜勤の仮眠時間が先輩のほうが多い
- 無視、仲間外れ、陰口、悪口
- ミスを新人に押し付ける
- 仕事を教えてもらえない
介護職の新人いじめに対する対策
- 上司に報告する
- 気にしない
- 最終手段として転職を検討する
いかがだったでしょうか。
介護はストレスが溜まりやすい職種ですが、だからと言ってそのストレスのはけ口を新人に向けて良いはずがありません。
介護員として施設に働いているならば、利用者に一番目を向けなければならないのに、新たな仲間であるはずの新人介護員を標的にしていじめをしている人がいるのは本当に残念なことだなと思います。
どうしてもやめづらいときは、退職代行サービスを使うのもアリですね。